金額が少ない債務から返済する方法

多重債務を解決するにはまず借入先を減らすことに専念する必要がありますが、どの借金から完済していけばいいのか悩みどころです。

色々と考え方があるのですが、まずは金額が少ない債務から完済する借金返済方法があります。

同じ債務額でも借入数が少ない方がいい

住宅購入を現金でするのはほぼ不可能ですので、ほとんどの人が住宅ローンを利用するでしょう。住宅ローンを利用するときには審査を受けないといけませんが、そこでネックになるのが借入数です。

住宅ローンの審査の場合は、50万円の債務でも100万円の借入限度額があれば、100万円の債務があるものとして審査します。ほとんど利用がないキャッシングでも契約が残っていては、審査面で不利になってしまうのです。そのようなデメリットもあるので、債務総額だけを考えるのではなく借入先を減らすことを重視するようにしましょう。

少ない借金は返しやすい

当り前のことですが、少ない借金だと早く完済しやすいものです。しかし、そんな当り前のことをしないために多重債務になっていると考えられます。借入可能額に余裕があれば、ちょっとした誘惑に負けて追加融資を受けてしまう可能性があります。

大きな借金が先に無くなってしまえばもちろん楽になりますが、それだけ支払い額も多いためかなり困難です。完済できればそれだけストレスも減りますし、難易度の低い少額の借金返済に集中した方がモチベーションも継続しやすいです。

実際の借金返済方法を考えてみよう

3社借入がある多重債務で、それぞれ100万円、50万円、20万円の借金があるとします。 100万円の借入の場合、年利が15％だと1ヶ月の利息だけでも12,000円程度するので、それ以上の額を月々返済していく必要があります。

借金返済に回せるお金が1ヶ月あたり5万円程度なら、20万円の借金には月々2万円ずつ返済していくようにしてみましょう。通常の返済方法でも20万円程度なら1年以内で返済可能です。

また、臨時収入があればターゲットにした少額の借入先への返済へすべて回すようにしましょう。そうすれば返済期間はもっと短縮できます。

借り換えで少ない債務を完済

もし借入可能額に余裕があるなら、その分融資を受けて少ない債務を完済する方法があります。借入可能額の枠に20万円の余裕があれば、それ以下の借金を完済できますよね。そうすれば、あっという間に借入先の数を減らすことができます。

しかし、借り換えは、慎重に行わないといけません。せっかく追加融資したのに完済できなければ、借入先の数は変わらないままです。

1万円でも借金が残った状態にすると、またいつ借りてしまうか分りません。早く完済すると決めたターゲットの借入先からは絶対に追加融資を受けないこと！そのことを守る自信が無ければ、中途半端な借り換えで返済しない方がいいでしょう。

返済はなんとかなるものではない

実家の車を借りた時に道中でおかまを掘ってしまいました。警察を呼ばずに示談で済ませた結果、相手側からの請求額が50万円でした。当時は社会人になりたてで、貯蓄もほとんどなく、親にも相談できなかった私は安易に消費者金融から借金をしてお金を借りてしまいました。

50万円ならいつかまとめて返済できると言う甘い考えもあり、更に借入限度枠いっぱいまで借金をして遊興費に使ってしまいました。毎月、利子分だけ返す規定があり、その返済のためのお金を別の金融会社から借りていました。当時、付き合っていた彼女がいましたが借金があることはとても言える事ではありませんでした。

彼女への見栄も手伝って給料は目いっぱい使ってしまっていました。借入していた金融会社は3件となり、家賃や生活費などを入れると利息分の借金返済だけで精一杯となってしまっていました。なんとかしなければと思い、3社の中で一番利息の低い金融会社に借金返済の相談をして1社に借入をまとめました。ですが、借金の利息分だけで毎月8万円を返済しなければならなくなっていました。

1年間、利息分8万円と元本の返済に2万円の合計10万円を毎月支払っていました。単純計算ですが毎月2万円を返していくと150か月かかります。最終的には両親に事の経緯を話し、頭を下げて利息分を含めた350万を借りて金融会社に支払ました。

両親から借りた350万円は毎月10万円ずつを返済していき3年かけて返しました。もし金融会社で借りたままだったら未だに毎月10万円を支払っていたかと思うとぞっとします。本当に借金をしたことにより、返済の手間や資金繰りに奔走したことを考えるともったいない事をしたと今でも後悔しております。

借金まみれで自己破産

兄は、借金まみれになった結果、返済できずに自己破産をしました。兄の借金の原因は、収入に見合わない生活をしていたこと、そして悪い女に引っかかってしまい、お金をむしり取られたことが原因でした。兄に借金があることが発覚したのは、兄が親を頼ってきたからです。

500万円貨して欲しいと言う兄の申し出に、おかしいと思った両親が問いただしたところ、サラ金にまで手を出して、借金まみれになっていることが分かりました。両親は、借金返済のためのお金を貸しませんでした。病気になったとか、事故に遭ったとかなら仕方がありませんが、高級車に乗って贅沢三昧をした結果だと知ると、冷たく突き放しました。

しかも、当時付き合っていた彼女に色々とねだられては買ってあげていたそうです。そんなことをされている時点で、本当に愛されている訳ではないことに気付くべきだったと思います。そして、兄はプライドからなのか、私にはお金を貸して欲しいとは言いませんでした。

何とか自分で借金返済をするしかないと悟った兄は、その後も働いてコツコツ貯めてはいましたが、結局利子の返済のみになっており、元本が減りませんでした。そして、恥だから親戚には借りるなときつく言われており、ついには借りるあてもなくなったのです。